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年収を106万円以下に調整してもパートの社会保険加入になる場合とは?

2022年10月1日から、パートタイマーへの社会保険適用が「501人以上の企業」から「101人以上の企業」に拡大されました。

収入要件として「給与額が月額8.8万円以上」が定められており、これを年換算する105.6万円(≒106万円)になることから、「106万円の壁」と呼ばれています。

では、1年間の収入が106万円を超えないように調整していれば、社会保険に加入することはないのでしょうか。

収入要件は「実績額」ではなく「見込額」で判断する

社会保険適用の収入要件は、「実績額」ではなく「見込額」で判断します。

「1年間(1月~12月)に106万円以上の収入があったかどうか」ではなく、「年106万円以上の収入が見込まれる働き方をしているかどうか」が判断基準です。

なお、「年106万円以上」は、社会保険が適用される収入水準をわかりやすくするために年収換算されただけで、実際の判断基準はあくまで「月額8.8万円以上」です。

「月額8.8万円以上の収入が見込まれる働き方をしているか」が、パートの社会保険加入の判断基準となります。

年収106万円以下でもパートの社会保険加入要件に該当する例

例えば、次のような場合は、年収106万円以下であってもパートの社会保険加入要件に該当します。
(101人以上の会社であって、収入以外の要件は満たしているものとします。)

(1)1~6月まで月額10万円のパート勤務をし、7~12月は主婦業に専念した場合

⇒ この年の年収額は60万円だが、1月から6月までは「月額8.8万円以上の収入が見込まれる働き方」であるため、この6カ月間は社会保険に加入

(2)11月まで主婦業に専念し、12月から月額10万円のパート勤務を開始した場合

⇒ この年の年収額は10万円だが、パート勤務を開始した時点で「月額8.8万円以上の収入が見込まれる働き方」になるため、12月から社会保険に加入

税務上の壁は「実績額」が基準、社会保険上の壁は「見込額」が基準

パート主婦(主夫)の収入目安となる「壁」には、「106万円の壁」以外に

などがあります。

これらは、「社会保険上の壁」と「税務上の壁」に分けられます。

「130万円」は、「106万円」と同じく社会保険上の壁であり、収入見込額が基準です。

一方、「98万円」「103万円」「150万円」「201万円」は税務上の壁であり、こちらは「収入実績額(1月~12月)」が基準となります。

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