
高齢者の医療費負担で全国の健康保険組合が財政難に
健康保険の運営主体(保険者)は、全国健康保険協会(協会けんぽ)と健康保険組合に大きく分けられます。(国民健康保険の保険者は全国各自治体です。)
全国には多くの健康保険組合がありますが、健康保険組合連合会によると、2015年度は健康保険組合全体で1429億円の赤字決算となっていて、ほとんどの健康保険組合が財政難に悩まされています。
現在、75歳以上の高齢者は「後期高齢者医療制度」に加入することになっています。
後期高齢者医療制度は、現役世代が加入している健康保険や国民健康保険のように保険料収入がありませんので、健康保険組合や国民健康保険の運営主体である自治体から拠出される支援金によって医療費が賄われています。
高齢者の増加によってこの支援金の負担が増大していることが健康保険組合の財政を圧迫する大きな要因となっています。
認知症の医療費は45歳以上から急増
高齢者の方に多い疾病の一つに認知症があります。認知症は高齢になるほど発症する危険が高くなり、認知症患者の医療費を年齢世代別に見ると45歳以上から急増しています。
厚生労働省によると、全国で認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えると推計されています。
これは、65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症に罹患する計算です。
認知症は特別な人にだけ起こる病気ではなく、歳をとれば誰にでも起こりうる、身近な病気と言えます。
認知症は早期の予防対策が重要
現在、認知症を絶対に予防できるという方法はまだ見つかっていません。
しかし、認知症の発症には生活を取り巻く環境の影響が大きく関わっているということが分かっており、早い段階から生活習慣の改善などの対策を講じることが認知症の予防につながります。
まずは次のチェックシートで現在の状況をチェックしてみましょう。
【認知症チェックシート】
1 : その話もう何回目、とよく言われるこのチェックシートで5つ以上の項目にチェックが付いた方は、それは軽度認知症のサインであり、早め早めの対策を講じていくことをお勧めします。
まずは頭をしっかり使う習慣を身につけること
認知症の予防や症状を遅らせるために役立つポイントは以下の5点です。
- 頭をしっかり使うこと
- 有酸素運動、筋トレなど運動をすること
- 野菜・魚が豊富な食事をとること
- 生活習慣病の予防や治療に役立つことをすること
- 社会参加など人と関わること」
普段から頭をしっかり使うことを心がけることは認知症の予防に非常に重要です。
頭を使うと言っても必ずしも特別なことをする必要はなく、人と会って話をする、料理をするなどであっても頭は使われていますから、認知症の予防には効果的です。
「人と会って話をしたり料理をしたりする習慣がない」 「趣味はあるがしっかりと頭を使えているかが不安だ」 「もっと意識的に認知症予防対策をしたい」 という場合には、専用の脳トレグッズを利用するのもよいのではないでしょうか。
自分自身の気付き、周りの人からの声掛けも重要
認知症の早期発見が遅れたり重症化する原因の一つに、本人が「自分は認知症なんかにならない」と高をくくっていたり、周りから認知症を疑われても自分が認知症だと認めたくないという心理的な問題があります。
自分や周りの人に認知症の初期症状が見られないかは次のようなチェック項目で確認してみましょう。
もし少しでも認知症が疑われるよう場合には一度病院で受診してみるのがいいでしょう。
【自分や周囲から見た認知症初期症状のチェックシート】
≪ご自身でこんな症状が気になっていませんか?≫- 昨日の晩ごはんを忘れてしまうなど、最近もの忘れがひどい
- 「あれ」や「それ」などを多用してしまう事が多くなった
- 今までは何気なく言えていた物、人の名前が思い出せないことがある
- 自分が何をしようとしていたのか、突然わからなくなることがある
- 性格が変わったように怒りっぽくなった
- 頼んだことを忘れられてしまう
- 以前よりも元気がなく、家に閉じこもっている事が多くなった
医療費負担の増大は、最終的には国民の税金や社会保険料負担の増大につながります。
普段から一人一人が健康的な生活を心がけていきましよう。