平成30年5月からマイナンバーの届出がない雇用保険手続きは返戻されます

ハローワークは、平成30年5月以降、マイナンバーが必要な届出等にマイナンバーの記載・添付がない場合には、返戻して再提出を求める方針を示しました。

マイナンバーの記載は、従来から法令で義務付けられていましたが、これまでは厳密な取り扱いはされておらず、未記入であってもハローワークに受理されて手続きが進められていました。

今後は、原則としてマイナンバーの記載・添付が必要となります。

(リーフレット:「雇用保険手続きの際には必ずマイナンバーの届出をお願いします」

マイナンバーの記載・添付が必要な届出は全部で9種類

マイナンバーの記載・添付が必要な届出は下記の9種類です。

  1. 雇用保険被保険者資格取得届
  2. 雇用保険被保険者資格喪失届
  3. 高年齢雇用継続給付支給申請(初回)
  4. 育児休業給付支給申請(初回)
  5. 介護休業給付支給申請
  6. 雇用保険被保険者転勤届
  7. 雇用継続交流採用終了届
  8. 高年齢雇用継続給付支給申請(2回目以降)
  9. 育児休業給付支給申請(2回目以降)

(1)~(5)は、マイナンバーの記載欄がある、記載が必要な届出です。

(6)~(9)は、マイナンバーの記載欄はありませんが、「個人番号登録・変更届出書」の添付が必要な届出です。 なお、個人番号登録・変更届出書は、(6)~(9)の添付としてでなく、単独の届出として届け出ることも可能です。

(1)~(5)の届出に直接マイナンバーを記載したくない場合には、個人番号登録・変更届出書を同時に届け出ることで、直接記載することを回避できます。

マイナンバーの記載・添付が省略できる場合

(1)~(5)の届出は、原則として届出の都度マイナンバーの記載が必要です。

ただし、(1)~(9)のいずれかの手続きによってマイナンバーを記載・添付した届出を行ったことがある場合には、届出用紙の欄外に「マイナンバー届出済」と記載することで、マイナンバーの記載を省略することができます。

(6)~(9)の届出についても、(1)~(9)のいずれかの届出で既にマイナンバーを届け出ている場合には、個人番号登録・変更届出書の添付を省略することができ、こちらは「マイナンバー届出済」の記載も不要です。

平成30年5月以降に採用する従業員については、入社時に(1)によって必ずマイナンバーを届け出ることになります。

そのため、(2)~(9)の届出は、必然的にマイナンバーの記載・添付の省略が可能となります。

従業員がマイナンバー提出を拒否する場合の取扱い

従業員が、会社へのマイナンバーの提出を拒否している場合には、届出書の欄外に「本人事由によりマイナンバー届出不可」と記載することで、これまでと同様に届出として受理されて手続きが行われます。

この場合でも、事業主が、法令で定められているマイナンバーの届出義務を免除されるわけではありませんので、出来る限り従業員の理解を得てマイナンバーを収集するように努めましょう。